その時、あの人は、何歳だった?

桶狭間に義元を討つ。 織田信長

永祿三年(1560年)五月、駿河の今川義元が、ついに動いた。二万五千の大軍を擁し、上洛を開始したのである。じわじわと尾張に迫る今川軍に、織田家は騒然としていた。・・・

薩長を結びつける。 坂本龍馬

激動の幕末、日本中が討幕か佐幕かで大揺れに揺れていたその時に、たった一人で討幕への道をつけた男がいる。坂本龍馬である。「幕府はどうしても倒さなければならない・・・

吉良邸へ、討ち入り。 大石内蔵助

元禄十五年(1702年)十二月十四日、正しくは十五日早朝。降り続いていた雪もいまは止んで、江戸の町は白い静寂の中に包まれていた。その雪を踏みしだきながら、・・・

江戸城、無血開城。 勝海舟

慶応四年(1868年)三月、官軍はついに、江戸城に総攻撃をかけようとしていた。官軍の参謀は、西郷隆盛。海舟は、その西郷を薩摩屋敷に訪ねた。いま、まさに江戸百万の市民の運命は、海舟の双肩にかかっていた・・・

『心中天網島』完成。 近松門左衛門

元禄文化華やかなりし頃、その繁栄を陰から観察していた男がいる。浄瑠璃作家、近松である。「世が、浮かれている時にも、どこかに必ず哀しさが漂う。それが人の性(さが)というもんじゃ。そこを書けば、必ずうける」・・・

日本全国の測量を終える。 伊能忠敬

江戸府内の測量を最後に、忠敬の測量はついに終わりを告げた。五十五歳に北海道の測量に着手してから、足かけ十七年。忠敬は、その時すでに・・・

十代と侮るなかれ、志あり。

熱き血潮たぎらせて、二十代。

三十代にて、生き様を語らん。

華なら盛り。四十代。

人間五十年。夢幻の如く過ぎ。

還暦からが真の人生。六十代。

七十過ぎてこそ、円熟味あり。